神風はポケットから出ないからね。

昨夜、地震の少し前に、以前納品した機器を使用した研究の進め方について、学生さんからリモートで相談を受けている中で、個性によるものなのか世代によるものなのか、非常に感心することがありました

正確な表現が難しいですが、要するに「人まかせにしない」ということなのですが、研究を完遂したいという使命感が非常にしっかりしており、機器の細かい仕様や特定条件時の挙動とその理由・工学的な注意事項などについて、とても熱心な質問があると同時に理解も早く、研究を確実に自分達のものにしたいという姿勢がひしひしと伝わってきました

対して自分と同世代あたりになると、青いネコ型ロボットの影響なのか、「困ったときは誰かが何とかしてくれる」という神風待望論的な人が一定数おり、メモを取らないという共通した特徴があるのですが、実際のところ、既に複数回説明していることについて、数か月後に全く同じ質問が出るということはよくあります。

そもそも、神風の代名詞になっている元寇は、いまの教科書ではどうか分かりませんが、自分の記憶では、

敵軍にメッタ打ちにされてたけど、どこからともなく強風が吹いて敵軍の艦隊を壊滅させた。しかも2回も。ラッキー。

という感じで説明されていましたが、これは戦中の思想統制と戦後の検閲でだいぶ歪められた結果と言われており、強風が吹いたのは事実ですが、実際に敵を退けたのは、武士の奮闘によるものが大きいとのことです。

1度目は、元軍が武士の抵抗に屈して撤退している最中に強風が吹き、2度目は、武士が元軍の上陸を数ヶ月に渡り許さず、海上に足止めしているうちに台風が到来した。という感じだそうです。

つまり、神風は使命のため必死に頑張った武士へのご褒美のようなもので、もし彼らが最初から神風を期待していたら、いまごろネコ型ロボットも生まれていなかったと思います。

学生さんの世代は、まさに「失われた四半世紀」の間に生まれ育った世代なので、バブル的な能天気さではなく、冷静に慎重に確実にという傾向が強いのかも知れませんが、いずれにせよ、春期休暇中にも係わらず必死に学ぼうとするその姿勢は尊敬に値するものなので、彼らへの応援も込めてしっかりと対応させていただきました。