試験と実験。
今考えればとても有難いことですが、勤務時代から社内規格や技術標準を作成することが多く、ここへきて現在、自身の製品の技術標準を作成しています。
キャリアで最初に経験したこの手の業務は、新人初年度に、内燃機関の燃料噴射圧力を制御する電磁弁の検査方法と規格の構築で、試作フェーズの実験装置・評価方法の構築から、量産ラインの検査機の設計まで、一気通貫で経験させていただきました。
このときは、毎日のように様々な実験をして検査・試験の構築をし、それらは現在も変わらず継続されていると聞いていますが、時代が許したとはいえ、世界中に年数百万台供給される製品の規格を、いち新入社員に任せ、やり切らせてくれたというのは、当時の上司の器の大きさを感じますね。
残念ながら、最近よくある業務の細分化が進んでしまうと、エンジニアなのに実験を経験できない悲惨な状況を目にするので、当時は大変としか感じていませんでしたが、とても幸運なことだったんだなと思います。
ところで、ここでいう試験というのは、「誰がやっても同じ指標で結果が出るもの」で、実験というのは、その試験を構築・確立するための「世界に2つと同じものが無い試行」です。
実験はエンジニアのテリトリーで、そこから生まれた試験を確実にこなすのはオペレーター・テクニシャンのテリトリーですが、これには両者の協調が不可欠で、試作フェーズでは量産を想定した現実的な試験方法を提供できず、現場の方にしょっちゅう怒られながら手法を玉成したのは、今となっては良い思い出です。
それ以降、製品や分野を変えて様々な技術標準に携わりましたが、今回は自身の製品ということで、客観的で辛辣な意見を乞う相手が居ないので、開発パートナー企業様のご意見を取りこぼしなく伺って、長く生き続けるものにしたいと思います。




